アール地方 Ahr

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アール地方はドイツ西部における最北のぶどう栽培地。ドイツで最も小さな生産地のひとつで、赤ワインの産地として知られています。アイフェル山地に守られ、熱をためる狭い谷間とノイヴィード盆地からの暖かい空気が、この小さな産地に、優れたシュペートブルグンダーなど、傑出した赤ワインを生み出すのに理想的な気候をもたらしています。アールワインは専門店や外食産業において、特別なワインとして高価格で提供されています。観光ルートが整っており、ライン・ルール地方からは至近距離であるため、ワインのほとんどが直販されています。

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ロケーション

ボンの南、約40キロの地点でアール川はライン川に合流しています。全長89キロのアール川流域では、源流のブランケンハイムから、下流のジンツィッヒ近郊まで、野趣にあふれ、ロマンティックで原初的な自然の風景が見られます。アール川は西南西から東北東に流れているため、谷間には南向き斜面が形成されています。アール川流域には河口に至るまで、アルテンアール、マイショス、レッヒ、デルナウ、ヴァルポルツハイム、ハイマースハイムといったワイン村が連なっています。

気候

アール地方はアイフェル山地に守られています。そのため年間降水量の平均値が低く、長期平均値は650ミリです。年間平均気温は摂氏9,8度で、ワイン産地としてはかなり低めです。冬は比較的穏やかですが、春先の数ヶ月間は晩霜のリスクがあります。ケルン低地に近いゆえ、メキシコ湾流の影響による温暖気候の恩恵を受けています。アールの谷は非常に狭く、急斜面の岩場には優れたミクロクリマのスポットが点在し、ぶどう栽培に良い影響をもたらしています。


土壌

アールの谷はライン・スレート山地の一部を成しています。スレートはぶどう栽培にとって、絶好の条件でもあり、日中は熱を蓄積し、夜にはぶどうに放熱します。この他、グレーワッケ、レス・ローム、小石、火山岩などの土壌が見られます。アールヴァイラーからライン川に至る地域では、谷間も広がっています。このあたりでは、痩せた土壌はあまりなく、流域のテラス状の畑には、肥沃なレス土が堆積しています。

ぶどう品種

アール地方のぶどう栽培面積は約560ヘクタール、ドイツで最も小さい生産地のひとつです。畑の84%で赤ワイン品種が栽培されており、他の生産地で、これほど赤ワイン品種の栽培比率が高いところはあまり例がありません。赤ワイン品種の中では、シュペートブルグンダーの割合が一番多く、総栽培面積の62%以上を占めています。続いて、ポルトギーザー、フリューブルグンダーが多く栽培されています。これら2品種はシュペートブルグンダーよりも2週間早く熟します(シュペートは遅い、フリューは早いという意味)。フリューブルグンダーはドイツでは稀な品種です。白ワイン品種では主にリースリングが栽培されています。

アール地方早わかり

ロケーション アール山地の北西に位置し、アイフェル山地に守られている
気候 温暖で理想的(ケルン低地)、部分的に温室効果のある急斜面
土壌 アール川下流域は、深さがあり、レスの多い土壌。アール川中流域は、部分的にスレートや火山岩土壌がある
ぶどう畑 約560ヘクタール、ベライヒ1、総合畑1、単一畑43
ぶどう品種 シュペートブルグンダー、リースリング、ポルトギーザー、フリュブルグンダー