ラインガウ地方 Rheingau

ラインガウ地方は、全生産地のうちでリースリングの栽培比率が最も高い地域で、ほぼ90%を占めるほか、輸出率が高い地域でもあります。酸味が豊かな辛口あるいは中辛口のリースリング、ふくよかなシュペートブルグンダーの産地として知られています。土壌の地質学的条件やライン川流域の理想的な気候条件はぶどうの生育に最適で、夏場にも充分な湿度が保たれています。

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ロケーション

ラインガウ地方はヴィースバーデンの東のウンターマインから、リューデスハイムの北にあるロルヒハウゼンに至る一帯です。ここでは南から北へ流れるライン川が、ルートをすっかり変更し、東から西へと流れています。ぶどう畑は南向きに開墾され、太陽の熱と光を充分に受けることができます。ライン川の川面からの反射光と蓄熱槽としての働き、そして土壌の性質は、ぶどう栽培に最適な環境を提供しています。

気候

ラインガウ地方ではタウヌス山地が自然のバリアとなって冷たい風や強い雨から同地域を守っています。年間平均気温は10,6度を記録し、気候は非常に穏やかです。ラインガウ地方の庭園では、地中海地域でよく見られる、いちじく、オリーブ、アプリコットなどの植物が繁茂していることからも、温暖な気候であることがわかります。年間平均降水量は500ミリ、年間日照時間は1600時間を数え、ラインガウ地方の穏やかな気候の基盤となっています。


土壌

ラインガウ地方の土壌は、3つの異なるタイプに分けられます。リュ−デスハイマーベルク、ロルヒ、アスマンスハウゼンでは、熱を蓄積するスレート、千枚岩土壌が支配的です。東部と中部地域の低位置にあるぶどう畑は、砂の多いローム、レスが多く、いずれも水分をしっかりと保っています。ロルヒと近郊の標高の高い地域ではタウヌス珪岩が見られます。

ぶどう品種

ラインガウ地方の栽培品種はごくわずかで多様性はありません。特に重要なのがリースリングで、栽培面積のほぼ90%を占めています。リースリングは栽培条件が限定されており、晩熟であるものの、ラインガウ地方ではうまく生育し、ワインには個性豊かなミネラリッシュな風味としっかりとした酸味のストラクチャーがあります。ラインガウ地方の醸造家にとって、2つ目に重要な品種はシュペートブルグンダーで、主にアスマンスハウゼンで栽培されています。次に重要な品種はミュラー・トゥルガウで、栽培農家や醸造家の日常ワインとして生産されています。

ラインガウ地方早わかり

ロケーション ヴィースバーデンの南のウンターマインから、リューデスハイムの北のロルヒハウゼンに至るまでのライン右岸
気候 タウヌス山地に守られ、冬は穏やか、夏は暖かい
土壌 スレート、石英、小石、砂岩。深さのある、通常石灰質を含む砂混じりのレス、レス。赤ワイン品種に適した千枚岩スレート土壌。
ぶどう畑 約3,200ヘクタール、ベライヒ1、総合畑12、単一畑118
ぶどう品種 リースリング、シュペートブルグンダー