ドイツ・ワインインスティトゥート(DWI)がジェネレーション・リースリング(Generation Riesling)」という名のもと、2006年6月8日、ロンドンのイマジネーション・ギャラリーに25人のドイツの若手ワイン生産者を招きました。これが現在約530人のメンバーを擁する世界最大の若手ワイン生産者協会の誕生になろうとは、この時には誰も予想はしていませんでした。
ドイツ・ワインインスティトゥート(DWI)のモニカ・ロイレ代表は、ジェネレーション・リースリングのサクセス・ストーリーについて誇らしげに、こう思い返しています。
「当初の目的は、イギリス国内でのドイツワインに対する古典的なイメージを、若い世代のワインメーカーを登用することで現代的なイメージにすることでしたが、これが一体的なムーブメントとなりました。ここ数年、国内外でドイツワインがより現代的かつポジティブなイメージで捉えられるようになったのは、このムーブメントのおかげであることは間違いありません。」
若いワインメーカーは同年代の消費者にも「対等な立場」から接することで、特にドイツ国内において、ワインをライフスタイルにマッチする飲み物に昇華することに貢献した、とドイツ・ワインインスティトゥート(DWI)のロイレ代表はさらに強調しています。
ドイツ・ワインインスティトゥート(DWI)は、リースリングというドイツを代表するぶどう品種名を前面に押し出した名称からスタートさせました。しかしその後、この名前はドイツ産のすべてのぶどう品種を代表する象徴的な名前となっています。
イメージの刷新となった決定打
ジェネレーション・リースリング(GR)の開始から15年の間、35歳の年齢制限を超えたことを理由に300人以上のメンバーがこのコミュニティから離脱しなければなりませんでした。しかしそのメンバーの多くのキャリアの前進において、GRが大きな意味のある足がかりとなりました。ドイツワイン協会が若手生産者に対し、その国内および世界的に持つプラットフォームを提供しているこの構想により、若手のワイン製造者は貴重なコネクションを手にし、自分や自分の作るワインを宣伝することができるようになりました。ヴュルテンベルク州のワイン製造者の一人は、このコミュニティを去るときに、「『ジェネレーション・リースリング』のイベントに参加したことにより、強力なビジネス関係が生まれ、今ではその関係はかけがえのないものになっています」と話しています。
最大30人のメンバーとともにドイツや世界の大都市で主催する見本市やイベントでプレゼンを行い、またストリートフードのフェスに登場するなどのさまざまな方法で、ジェネレーション・リースリングの生産者やそのワインへの関心を集めています。さらに「舌を喜ばす音楽(Music for the Tongue)」というモットーのもと、数年前から音楽シーンとの結びつきを強めており、その成果は高まる一方です。
独自のソーシャルメディア上のチャンネルだけではなく、generation-riesling.deのウェブサイトも立ち上げ、ファン数の増加は顕著です。
ジェネレーション・リースリングの軌跡:
- 2006年 ロンドンで初のテーブル・プレゼン
- 2008年 日本で開催された見本市「ワイン東京」で海外初披露
- 2009年 www.generation-riesling.de のオンライン化
- 2011年 ベルリンのグランド・ハイアットにて、ドイツで初のテーブル・プレゼンテーショを開催
- 2014年 デュッセルドルフで開催された国際見本市「ProWein」で初の共同ブースを設置
- 2015年 ベルリンのファッション・ウィークで「ジェネレーション・リースリング」構想を発表
- 2016年 「ジェネレーション・リースリング」が500人目のメンバーを迎える
- 2016年 ドルトムントの音楽祭、ジューシー・ビーツ・フェスティバルでジェネレーション・リースリングのワインを初披露
- 2017年 フランクフルト・ブックフェアで初の共同ブースを設置
- 2018年ジェネレーション・リースリング主催の初めてのワイン&バイク・ツアーで公園のピクニック用スポットのツアー
- 2019年 「ローリングストーン」誌や「ファンタ4(Fanta 4)」などのミュージシャンとの初コラボ