今年のぶどうの成熟は過去10年の平均より2週間ほど遅く、1980年代にかなり近い水準となっているため、本格的な収穫が始まるのは9月中旬以降になる模様です。

ドイツで"フェーダーヴァイサー"向けのぶどうの収穫始まる

09/03/2021

ドイツのラインヘッセン地方では、エクスレ度が約70に達した早世品種のぶどう「ソラリス」の収穫が、8月23日に始まりました。また、ドイツ・ワインインスティトゥート(DWI) の報告によると、ファルツ地方のワイン醸造所でも「フェーダーヴァイサー(発酵途中の白ワイン)」の仕込みの開始が確認されています。

しかし、今年のぶどうの成熟は過去10年の平均より2週間ほど遅く、1980年代にかなり近い水準となっているため、本格的な収穫が始まるのは9月中旬以降になる模様です。

決して楽な年ではない2021年

2021年は全体的に、ワイン生産者にとって楽な年ではありません。春が涼しく、湿度が高かったために、発芽がかなり遅くなり、その結果、バーデンとヴュルテンベルクでは、遅霜の被害を一部受けました。その後、6月はぶどう樹が急成長したため、生産者は、ぶどう樹をトレリスに固定する作業に苦労しました。幸いなことに、ぶどうの開花時期の若干の遅れにより、期待が持てる結実となりました。

雨は畑の土中の保水量を補うという点では良かったのですが、降雨量が多く、ぶどう樹を健全に保つための対応が必要となりました。あまりに湿気のある天候のためにベド病が発生し、収穫量が減少しました。このベト病の被害は、ドイツ全土のワイン生産地域でみられました。

アール渓谷のぶどう畑の被害

7月のアール川の氾濫により、川周辺にあるワインセラーやワイン醸造所だけでなく、栽培地域にある563ヘクタールのぶどう園のうち約10%が被害を受けました。しかし、アール地方のワイン醸造業者は、被害を受けていない畑のぶどうで、2021年に良質のヴィンテージを作ることに自信があり、ワイン業界からの支援に感謝しています。

ワイン生産地域での本格的な収穫は9月中旬頃に、リースリングを主体とする地域では9月末頃開始の見通しです。ぶどうの成熟の最終段階において、天候がヴィンテージの品質を決定する重要な役割を果たします。何よりもまず、できる限り乾燥していなければならず、長いインディアンサマーが続くことが理想的です。そうなれば、2021ヴィンテージが高品質の年となることが期待できるでしょう。

  • ドイツの第73代ワインプリンセス、エヴァ・ミューラーさんが、完熟したワイン用ぶどう品種、ソラリスを報道陣に紹介。ドイツワインアンバサダーは、2020年にエヴァ・ランツェラートさん(ドイツワインクイーン)、アンナ・ロフラーさん(ドイツワインプリンセス)とともに推薦、選出されました。3人は2021年9月24日にそれぞれの王冠を後継者に引き継ぐ予定です。
  • 2020、21年のドイツワインプリンセスのエヴァ・ミュラーさんは、いわゆる「フェーダーヴァイサー」の生産のためにぶどう品種ソラリスを紹介。主な収穫は2021年9月中旬以降となります。
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