2021年7月14日、ワイン生産地のアール地方は洪水災害に見舞われましたが、この地で生産される例年通りの良いワインを、ワイン愛好家らは心待ちにしています。
ドイツワイン協会(DWI)によると、アール地方のワイン生産者は、多くのボランティアの助けやワイン業界全体が団結して手を差し伸べたおかげで、2021年ヴィンテージに向けて、約90%の畑から高品質のブドウを収穫することができました。多くの畑が渓谷の高台に位置していたため、洪水被害を免れたのです。
収穫されたぶどうは、急遽復旧・修繕されたセラーや建物内で醸造されました。"ワイナリーやワイン生産協同組合は、この数カ月で信じがたいほどの事を成し遂げました。しかし、完全に復興するまでにはまだまだ長い道のりがあり、多くの支援を必要としています。今も昔も変わらずワインツーリズムはアール川の経済的な要であるため、この地域を訪問することが支援に結び付くのです"とDWIのモニカ・ローレ代表は述べています。
赤ワインを巡るハイキングコースは、アール地方の観光ハイライトの一つです。バート・ボーデンドルフからアルテンアールまでの35キロメートルに及ぶ地域を散策し、地元生産者と触れ合いながらアール地方産のワインを堪能することができます。DWIの発表によると、アール地方はドイツ内で最も赤ワインの比率が高い生産地であり、およそ500ヘクタールの80%以上でピノ・ノワールを中心とした赤ワイン品種が栽培されています。
この地方独特のテロワールや粘板岩が特徴の土壌のおかげで、世界中のワイン愛好家から高く評価されたいるのです。