トレンドとなっているアルコールフリーのスティルワインやスパークリングワイン。ニッチな商品として、ワイン・シーンで最も小さなセグメントのひとつでありながらも、需要と供給は着実に伸びてきています。

脱アルコール(アルコールフリー)ワインとスパークリングワイン

08/01/2023

トレンドとなっているアルコールフリーのスティルワインやスパークリングワイン。ニッチな商品として、ワイン・シーンで最も小さなセグメントのひとつでありながらも、需要と供給は着実に伸びてきています。それは、ビール同様、アルコールフリーのワインを求める消費者が増えているからでしょう。

アルコールフリーのワインは美味しいのか?

ニールセンがDWIに委託した調査では、アルコールフリーのワインを試したことはないが、試したいとも思わないという回答がありました。アルコールフリーのワインは味が良くないという認識は、初期の製造方法を考えれば当然かもしれません。

ノンアルコールワインの製造:昔と今

ノンアルコールワインは、完成したワインからアルコールを取り除いて造られます。かつては高温で行われていたために、アロマが失われ、果実の複雑さが損なわれてしまっていましたが、今日では、低温でも作用する減圧蒸留など、アロマを損なわないようなプロセスが考案されています。このような新しい製造方法の導入やアロマが保たれたことによって、ノンアルコール製品の味は大幅に改善されたのです。

アルコールの減少分を補う

ソーヴィニヨン・ブランやゲヴェルツトラミネールのようなアロマティックな品種は、しばしばベースワインとして使われています。これらの品種は力強いアロマを持ち、ワインのアルコール度数の不足分を補っています。また、その意味では、残留する甘味もしばしば補うために使われることがあります。というのも、アルコールは食品における脂肪と同じように、ワインにおける重要な風味の担い手だからです。ノンアルコールのスパークリングワインの場合、主に二酸化炭素が補填に使われています。

なぜ需要が増えているのか?

健康志向の人々の楽しみ方やバランスの取れたライフスタイルが、以前よりもはるかに浸透している今日、低アルコールやノンアルコールの代替品への需要がさらに高まっています。また、これらの製品はカロリーがかなり低いこともその一因です。ニッチな存在ではありますが、アルコールフリーのワインの需要はますます拡大しています。意識的にアルコールは避けたいが、ワインの風味は楽しみたいという人々は、アルコールフリーのスティルワインやスパークリングワインに満足できる代替品を見出したのです。

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