優雅でアロマに満ちた、白ワインの王様。リースリングは、そんな言葉がふさわしい魅惑的な味わいです。
ワインのプロや愛好家はもちろんのこと、ワインにそれほど詳しくない初心者の人でも、素直に「美味しい」と感じられるのです。
リースリングは、ドイツ原産といわれるぶどう品種。それだけに、まさにドイツワインの代名詞ともいえる存在で、その栽培面積は世界最大を誇ります。現在も世界で生産されるリースリングのじつに約4割はドイツ産なのです。
とりわけリースリング人気が高まりを見せた「リースリング・ルネッサンス」と呼ばれる1990年代後半以降は、ドイツでもより生産量が増えました。
リースリングはフランスやニュージーランドなど他国でも栽培されていますが、ドイツで栽培されるリースリングの魅力はなんといってもそのエレガントさにあります。白い花や柑橘、洋ナシやハチミツ、南国のフルーツといった華やかな香り、飲むと果実感に加えてミネラルと美しい酸も口いっぱいに広がります。
ぶどう栽培の北限に近く、昼夜の寒暖差もあるドイツではぶどうがゆっくりと熟すので、果実感と美しい酸が共存するワインになるのです。
リースリングはその地域の土壌や気候を反映するため、同じドイツのなかでも生産地域によって味わいが異なります。